史上最大の怪獣映画:ゴジラ キング・オブ・モンスターズ-その③-
さて、今回の映画で感動したことと言えば(挙げればキリがないが)、
ラドンである。
ラドンとは、ゴジラ同様、翼竜プテラノドンが放射能によって巨大化した怪獣
であり、東宝映画のスター怪獣の1人(1体か?)でもある。
知名度も高いとは思うが、そんな彼の登場作品は意外にも、多くない。
平成以降の作品には、2本しか登場していない
(『ゴジラVSメカゴジラ』『ゴジラ FINAL WARS』)。
思うに、スーツでは躍動感をうまく表現できず、なかなか登場させずらいという
面があったのかもしれない。
現に、『ゴジラVSメカゴジラ』でも羽ばたいてと飛んでいるという感想は
持ちづらく、魅力的に感じることはできなかった。
そんなラドンへの印象を、今回のゴジラで完全に覆されてしまった。
ラドン初登場の『空の大怪獣ラドン』同様、今回のラドンも火山より現れる。
登場したその瞬間から大きく羽ばたき、主人公たちの乗る全翼機を
追いかける。
周囲の戦闘機を次々に落とし、
最後は大きく回転しながら戦闘機を全滅させる(予告でも観られる)。
うまく言葉で表現できず非常にじれったいが、
今まで観てきたどのラドンよりも生物らしく、
戦闘機をまるで羽虫のように扱う姿は現代に蘇るのに
ふさわしい姿だった。
物語としての役割は、そう大きくないかもしれないが、
インパクトととしては非常に大きく、
私の中のラドンのイメージを一変させてしまった。
既存の怪獣をも大きく変えてしまうほどの大きすぎる魅力がこの映画には
あるのだと思う。