映画を語りたひ。

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組織の権力争いをオブラートにくるんで語る映画:メン・イン・ブラック:インターナショナル①

先週は大変だった。

火曜の午後3時に翌日大阪へ行けと東京から連絡。

急遽出張が決まり、そのまま水・木は大阪で仕事。

トラブル解消の業務はしんどい。

ただまあ、しんどくても出張は好きだ。

新幹線に乗りながらぼんやりと流れゆく景色を楽しむのは

出張サラリーマンの特権である。

それにしても、静岡から大阪行くよりも、東京から大阪行くほうが

時間がかからないというのはどうにかなりませんか、JR。

まあ静岡のはじっこだからしょうがないんだけどさ。

 

週末はX-MENとMIBを観に行った。

結論から言うとX-MENマジでひどかったよ。

死ぬほど評判の悪い(ファンからは悪夢とも評されている、ひどい表現だ)

『ファイナル ディシジョン』以外は一通り観たけど、

その中ではいちばんひどいんではないでしょうか。脚本が破綻寸前。

能力描写が極めて優れているシリーズなだけ非常に残念でした。

 

なので今回はMIB。

シリーズは全部観ているが、今作はスピンオフみたいなもんなので

(今後のシリーズ展開は知らないが)1作目だけ観て世界観をつかめばOKかと。

主演はクリス・ヘムズワーステッサ・トンプソンなのだが、

配役がまんまソー:ラグナロク(日本ではバトル・ロイヤルという題、権利関係の

ためらしい)である。

が、二人ともソーでのイメージは皆無であるため問題なし。

 

今回のMIBの舞台はロンドン。NY本部にてMIBエージェントとなった

テッサ・トンプソン演じるエージェントMがロンドン支部に派遣され、

クリス・ヘムズワース演じつエージェントHと組み、MIBに潜伏している

スパイを見つけ出すべく行動する…というのが大筋だ。

 

さて、上記でもわかるように、NYにて採用されたエージェントを

ロンドンに派遣する意味とはなにか。

MIBの新人採用は1作目でも描かれていたが、それが他の支部では

どうなっているのかというのは今までに描写がない…というか

そもそも支部が登場したのは今回はじめてだし。

さすがに採用はNYのみで…というのは効率が悪すぎるだろうし、

エージェントHのキャラクター造形を考えるとヨーロッパで採用された人物のように

考えられる(どうだろうか)。

ではなぜ、エージェントO(3作目から登場、NY本部のトップ)は

わざわざMをロンドンに派遣したのだろうか。

作中ではロンドン支部にスパイがいるとにらんだためと説明される。

が、なぜスパイがいるとMに知らせずに、それも採用直後の新人を送るのか。

当然、相手の出方を見るためである。

 

 

Mは何も知らないし、そもそもスパイがどうとか以前に

MIBの通常業務、

エイリアンの監視・世間からエイリアンの存在を隠すことについては

ずぶの素人のはずである。

しかし、スパイ側からすればそんなことはわからない。

新人のふりをしているだけかもしれないし、

もしかしたら相手はすでに誰がスパイなのか特定が完了しているかもしれないのだ。

これはなんらかの対処をしなければと普通は考えるし、

事実、その対処が今作ではスパイ特定の手がかりとなっている。

自身は一切に動かず、新人を送ることでスパイ特定に対しての

アクションをしていますよ、

というサインを送ることにより、相手のミスを誘う。

それがエージェントOの作戦であったのだ。

 

今回は相手がスパイだったから物語はきれいに終わる。

しかし、これをある種の組織、例えば企業に置き換えてみるとどうだろうか。

 

時間がないのでまた次回へ続く。