映画を語りたひ。

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史上最大の怪獣映画:ゴジラ キング・オブ・モンスターズ-その②-

昨日の続きで引き続きゴジラ キング・オブ・モンスターズが

題材です。

 

さて、今回のゴジラであるが、私が1番感動した点はなにかといえば、

怪獣たちの登場シーンである。

 

特にゴジラのライバルであり、今作のヴィランと言ってもいい

キングギドラの登場シーンは非常に神々しく感じられ、また格好良いものだった。

これまで日本のゴジラにて登場したキングギドラは非常に多種多様であり

シンプルに宇宙怪獣で宇宙より飛来、

幼体がゴジラ同様核の影響でキングギドラになる、

大和の護り神として富士の樹海の氷穴より出現、

等々であった。

こうして並べてみると、節操の無さや統一性のなさが

まさに怪獣映画という趣を感じられてよい。

こうした良く言えば懐の深さ、悪く言えばいい加減さが

怪獣映画の魅力だと思う。

 

今回のキングギドラは諸々あって南極にて眠っていたが、

氷を砕き、雷光とともにゆっくりと地中から徐々に姿を現す…

という過程を経て登場した。

前作から感じていたのだが、怪獣の登場シーンをしっかりと

観客にインパクトを与える目的で描いており、

どの怪獣の登場も非常に印象に残りやすいのだ。

これはあっさりと怪獣を登場させ、

人間の兵器(戦車・戦闘機など)との戦い、

怪獣同士の格闘戦や光線技の打ち合いにて

観客を楽しませようとする日本の怪獣映画とは大きく違う。

往年のゴジラファンにとっては都度怪獣が登場するたびに、

大興奮の渦中に叩き込まれるというひたすらに私のツボをついてきたのだ。

 

演出がクドいと思う人もいると思う。

実際に前作では私もそう感じたし、登場する怪獣に対してなんらかの

思い入れがなければ特にそのまま見過ごしてしまうシーンかもしれない。

 

しかし、これまで何本も怪獣映画を観てきた私にとっては、

怪獣たちの登場シーンを非常に感動的な再開であり、

映画を観ている最中幾度となく目頭を熱くすることとなった。

 

今作では、怪獣たちのことをタイタンと表現しているシーンが多い。

言うまでもなく、ギリシア神話の巨神である。

この映画では怪獣たちを神々として描こうとしていることが

よくわかる一端であるが、その試みは大成功に終わった。

この映画は、新しい時代の新しい神話である。